ブログの記事で誹謗中傷された際の対処法とは?投稿の削除依頼や解決方法のご紹介

非常に残念ですが、とある人が投稿したブログの記事が自身を誹謗中傷する記事であることがあります。

また、その人が投稿したブログの記事本文内に限らず、自身が投稿したブログのコメント欄で誹謗中傷されるというケースもあります。

本記事では、そのような誹謗中傷のブログやコメントに対し、削除依頼などの解決方法をご紹介します。

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ブログとは

ブログとは、日記のような記事を誰でも簡単に記すことができるウェブサイトサービスの一種です。

正式名称はweb(ウェブ)上にlog(ログ・記録)を残すという意味の造語であるweblog(ウェブログ)ですが、ブログという呼び方が一般的です。

利用者がブログを行う目的は主に3点挙げられます。

・意見やライフスタイルを発信するため

・企業や芸能人が認知を広げるため

・アフィリエイトなどの広告収入を得るため

ブログは無料で誰でも簡単に始められるのがメリットであり、多くの利用者がいます。

反面、マナーの悪い利用者による、誹謗中傷の記事が投稿されることがあるといったデメリットもあります。

誹謗中傷とは

誹謗中傷とは、「誹謗」と「中傷」という言葉が合わさってできた言葉で、「誹謗」は他人へ悪口を言ったり罵ったりする行為のことで、「中傷」は根拠のない嘘やでたらめを言う行為のことです。

誹謗中傷はデマ・揶揄・愚弄・嫌がらせといった「言葉による暴力」と同じと言えます。

誹謗中傷されることは実社会でも起こりえますが、ブログで誹謗中傷されるケースの方が圧倒的に多いです。

理由としましては、無料で誰でも簡単に始められるので、マナーが悪い利用者でも参入しやすいという点が挙げられます。

また、ブログは匿名で投稿ができるという点も挙げられます。

実社会では素性が明らかなため悪口や批判を言いたくても我慢していた人が、匿名であることをいいことにうっぷんばらしで誹謗中傷のブログ記事を投稿するといったケースもありますし、顔が見えない分罪意識が低くなるということもあります。

ブログでの誹謗中傷ですが、ブログ記事として投稿されることもあれば、自身が投稿したブログ記事に対しコメントとして投稿されることもあります。

ブログで誹謗中傷されたらどう対処すべきか

ブログやコメントで誹謗中傷された場合ですが、すぐに削除依頼することをおすすめします。

削除依頼しないとその誹謗中傷の記事やコメントは残り続け、より多くの人の目に触れ被害が膨れ上がってしまいます。

削除依頼は、まずはそのブログやコメントの投稿者へ行い、それでも解決しなかったら管理人へ依頼しましょう。

投稿者へ削除依頼するのは最も直接的でシンプルな方法であり、本方法で解決するに越したことはありません。

しかし、誹謗中傷のブログやコメントを投稿している利用者が応じる可能性はあまり高くありません。

その場合はブログの管理人へ依頼しましょう。

管理人への削除依頼は問い合わせフォームがあることがほとんどですので、そのフォームより「掲示板の場所」「どのような内容が掲載されているか」「どのような権利が侵害されたか」を記入し問い合わせましょう。

ブログでどのような投稿が誹謗中傷の削除対象となるか

どのような投稿が誹謗中傷の該当し削除の対象となるかは、そのブログ運営会社の利用規約に反する内容かどうかです。

利用規約はブログ運営会社によって異なり一概には言えませんが、名誉や信用を傷つけるような内容は多くのブログ運営会社の規約に反します。

また、人種や性別など差別につながるような内容や、本人の承諾がない個人情報などプライバシーを侵害するような内容も規約に反します。

誹謗中傷とは若干それますが、良識や品位にかける内容、例えば、殺害・虐待・自殺を助長するような内容、暴力的な内容やアダルトな内容は、良識や品位に欠ける内容と判断されるケースが多いです。

他にも規約に反する内容は複数ありますので、まずはそのブログ運営会社の利用規約を確認してみましょう。

ブログで誹謗中傷の削除対象となるのが難しい投稿とは

ある人の意見や主張について、欠点を指摘するなどの「批判」は削除の対象にはなりません。

自身の意見や主張について欠点を指摘されますと嫌な気持ちになる人も多いと思いますが、それはあくまで批判であり、誹謗中傷とはみなされないことがあります。

しかし、誹謗中傷と批判は明確に区別できるものではないので、誹謗中傷だと思っていたら批判だった、逆に批判だと思っていたら誹謗中傷だったということもありますので、まずは専門家である弁護士に相談されることをおすすめします。

ブログの誹謗中傷の削除依頼はどのような手続き・流れで行うのか

削除依頼の手続き・流れですが、誰に削除依頼するかにより異なります。

投稿者に削除依頼する

誹謗中傷の投稿者へ削除依頼する方法です。

投稿者へ直接コンタクトを取り、削除依頼し応じられれば解決ですが、誹謗中傷の投稿者が素直に応じる可能性はあまり高くありません。

管理人へ削除依頼する

投稿者に応じてもらえなかったら、次に管理人へ削除依頼しましょう。

管理人への削除依頼は専用の問い合わせフォームが設置されていることが多く、そのフォームへ氏名・住所・連絡先といった基本情報と、「掲示板の場所」「どのような内容が掲載されているか」「どのような点が利用規約に反しているか」「どのような権利が侵害されたか」などの詳細を記入します。

「どのような権利が侵害されたか」についての記入方法は、誹謗中傷された場合は名誉棄損、顔写真を勝手に掲載された場合プライバシーの侵害というように記入しましょう。

また、具体的にどのような損害が生じているかも記入しましょう。

例えば、個人情報を勝手に掲載された上に誹謗中傷されたため精神的苦痛を受けたというように記載しましょう。

法的手段として削除の仮処分の手続きを利用する

残念ながら、管理人に削除依頼したとしても、削除するかどうかの判断は管理人がするため、削除されないこともあります。

削除されなければその誹謗中傷の投稿は残り続けてしまうので、強制的に書き込みを削除する法的手段として、削除の仮処分の手続きを利用するという選択肢があります。

仮処分とは、裁判で判決が出る前に、裁判に勝ったときと同様の状態を確保することができる手続きのことです。

仮処分とは言っても、裁判所から削除命令を受けた相手は削除に応じるケースが多く、その際はその後の手続きをする必要がなくなります。

相手方が削除に応じない場合は強制執行の手続きとなります。

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ブログの誹謗中傷の削除依頼を自身で行うポイント

投稿者や管理人への削除依頼、また削除の仮処分の手続きも資格など不要なので、やろうと思えば自身で行うことができます。

自身で行うことのメリットは、専門家への費用がかからないことです。

法律についての知識があり、また削除依頼の手続きなどを手間と思わないとのことでしたら、自身で行うという選択肢もあると思います。

一方、自身で行うことのデメリットは手間や時間がかかるのと、法律の知識がないと本来削除の対象となるはずの投稿であっても依頼の仕方によっては削除されないという結末になることがあります。

また、お互い感情的になってしまい、誹謗中傷が悪化するなどさらなるトラブルに発展してしまうこともあります。

ブログの誹謗中傷の削除依頼を弁護士に依頼するポイント

弁護士に依頼することのメリットは、削除依頼に応じてもらえる可能性が格段に高まる点が挙げられます。

投稿者や管理人は、個人名で削除依頼をされるよりも、法律の専門家である弁護士から削除依頼された時の方が不安になりすぐに応じる傾向が高く、比較的短期間で解決するケースも多いです。

また、削除依頼に応じてもらえる可能性が高まるだけでなく、同じようなことが繰り返されないような相談にも乗ってもらうことができます。

誹謗中傷の投稿を削除してもらったとしても、また同じような誹謗中傷の投稿が続いてはあまり意味がないので、繰り返し投稿されないような相談ができるのも大きなメリットです。

ブログの誹謗中傷の削除依頼の代行業者は注意

弁護士ではないのにかかわらず、削除依頼を代行する業者がいます。

弁護士に相談するのは敷居が高く躊躇してしまうので、代行業者の方が相談しやすそうと思う人もいるとは思いますが、削除代行業者に相談する際には注意が必要です。

まず、弁護士法上、弁護士資格がない者が報酬を得て誰かの代理人として法律行為を行ってはいけません。

よって、弁護士資格がない削除代行業者はブログ運営会社に対し削除依頼などをすると非弁行為となります。

それでは、削除代行業者が何をするかというと、逆SEOと呼ばれる検索エンジンでその誹謗中傷の記事が表示される順位を下げることです。

検索エンジンで表示される順位が下がりますので人目に触れる件数は減りますが、投稿が削除されたわけではないので根本解決とはなりません。

また、逆SEO対策は一度行えばずっと順位が下のままというわけではなく、逆SEO対策をやめたとたんに上位にいってしまうことがあるので、定期的に行う必要があります。

一見、逆SEO対策への費用の方が弁護士に対する費用よりも低く見えても、逆SEO対策は定期的に費用がかかるので結果として弁護士への費用よりも高額になることもあります。

費用に関しては、中長期的に見て、また根本解決になるのかどうかまで考えて判断するように気を付けましょう。

プロバイダ責任制限法とは

ブログやコメントで誹謗中傷された際に知っておきたい法律で、プロバイダ責任制限法があります。

本法律により、インターネット上で誹謗中傷をするような投稿をした投稿者の氏名や住所などの情報を、プロバイダに対して開示を求めることができます。

誹謗中傷の投稿をされたことにより、損害賠償請求を行うためには投稿者を特定する必要があります。

しかし、誹謗中傷を行うブログやコメントの投稿者は匿名が多く特定が難しいので、要件を満たせば匿名の投稿者の情報を開示請求することができ、損害賠償請求ができるようになったり、匿名だから誹謗中傷をしていたという投稿者が今後誹謗中傷の投稿をしなくなる抑止力になったりします。

また、プロバイダ責任制限法には送信防止措置手続というのもあります。

送信防止措置とは

送信防止措置とは、ブログやコメントで誹謗中傷の投稿をされた際、依頼をすればプロバイダ等がその投稿を削除することです。

送信防止措置は誹謗中傷を受けた本人と、依頼を受けた弁護士が代理として手続きすることができます。

弁護士資格がない削除代行業者は行えませんのでご注意下さい。

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まとめ

ブログやコメントで誹謗中傷の投稿をされた際は、被害が広がらないように一刻も早くその投稿記事を削除依頼しましょう。

削除依頼は自身でもできますが、法律的な知識・手間や時間・今後も同じような誹謗中傷を繰り返させないなどを鑑みますと、専門家である弁護士に依頼することがおすすめです。

誹謗中傷され悩んでいる方は、まずは専門家である弁護士へ相談しましょう。

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    弁護士土屋勝裕
    弁護士法人M&A総合法律事務所の代表弁護士。長島・大野・常松法律事務所、ペンシルバニア大学ウォートン校留学、上海市大成律師事務所執務などを経て事務所設立。400件程度のM&Aに関与。米国トランプ大統領の娘イヴァンカさんと同級生。現在、M&A業務・M&A法務・M&A裁判・事業承継トラブル・少数株主トラブル・株主間会社紛争・取締役強制退任・役員退職慰労金トラブル・事業再生・企業再建に主として対応
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